南極で宇宙ニュートリノをキャッチ!アラートが出されると、世界中の望遠鏡がその方向に向けられて観測が始まるよ9計測データとノイズ 実験装置や観測装置を用いて測定したデータには様々なノイズが含まれます。たとえば、IceCubeでは宇宙線と地球大気の相互作用によって発生する大気ニュートリノが雑音源です。これらのノイズを除去したデータを解析します。計算機ネットワークを用いたアラートシステム 身近な警報システムとしては、緊急地震速報があります。海底などに設置した地震計のデータを、計算機ネットワークを用いて集約し、地震の発生直後に強い揺れの到達時刻や震度を予測します。これらを地震による強い揺れが始まる前にテレビや携帯電話を通して通報します。 宇宙では様々な爆発現象が発生します。現在では、重力波、ニュートリノ、電波、可視光、X線、ガンマ線などの望遠鏡が連携して超新星爆発などの観測が行われています。IceCubeが捉えた宇宙ニュートリノの観測データは、計算機で即時解析され、その発生源の位置等が通報されます。 2017年9月23日(日本時間)早朝、携帯電話に通報があり、さまざまな波長での観測がスタートしました。その結果、ニュートリノの発生源が活動銀河中心核であることが明らかになり、放射源が同定された最初の例になりました。
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